派遣の「職場見学(顔合わせ)」は、派遣で働く前の大切なステップ。
どんな流れで進み、どんな質問をされるのか、初めてだと不安になりますよね。
私も派遣歴20年以上の中で何度も職場見学を経験し、緊張で声が上ずったこともありました。でも、あらかじめ流れと質問内容を知っておくだけで、驚くほど落ち着いて臨めるものです。
この記事では、「派遣職場見学の流れ」や「よくある質問」、「職場見学は何分位で終わるのか」を中心に、当日の雰囲気から結果連絡のタイミングまでやさしく解説します。
派遣職場見学とは?面接との違い
「職場見学」や「顔合わせ」と呼ばれる場は、正社員の面接とは少し違います。
派遣社員として実際に働く前に、企業とあなたのスキル・経験がマッチしているかを確認するための場。
採否を決める面接とは形式上異なりますが、実質的には「選考」の要素を含んでいます。
職場見学には基本的に派遣会社の営業担当が同行します。
企業側は1〜3名ほどが同席し、事前に提出されているスキルシートをもとに面談が進みます。
所要時間はおおよそ30分〜1時間程度が一般的です。
職場見学の流れと時間の目安

① 企業側から仕事内容の説明(約10〜15分)
まずは派遣先の担当者から、業務内容や部署の雰囲気、今回の募集背景などの説明があります。
実際の上司やチームリーダーが登場することも多いです。
この時メモ帳を持参して要点だけをメモしましょう。
ただし、メモに集中しすぎると会話が途切れてしまうので、「話を聞く8割・メモ2割」のバランスが理想です。
不安な方は、メモを取るフリでもOK!
机の上にノートを置くだけでも印象が良くなります。
② 自分の経歴・スキル説明(約10〜15分)
次に、営業担当から渡されるスキルシートを見ながら、自分の経歴を簡潔に説明します。
スキルシートには、氏名や住所といった個人情報は含まれず、業種・仕事内容・経験年数・資格などが記載されています。
営業さんによっては、事前に「こう話すと伝わりやすいですよ」とアドバイスをくれることもありますが、そうでない場合は、自分でポイントを整理しておきましょう。
具体的な話し方のコツ
- 「○○商社で営業事務として書類作成や受発注管理を担当していました」
- 「直近では通信業界でデータ集計や資料作成を行っていました」
職歴が多い人は、今回の業務に近い3社程度に絞って話せば十分です。
- 「職歴が多いので、今回のお仕事に近い内容を中心にお話ししますね」
こんな一言を添えると、スマートにまとめられます。
③ 質問タイム(約10〜20分)
最後はお互いの質問タイムです。
企業からはあなたのスキルや働き方についての質問、
あなたからは職場環境や具体的な業務内容を確認する時間です。
企業側からの質問例

経験談をもとに、よくある質問をまとめました。
- どんな書類を作成していましたか?
- Excelのif関数やVLOOKUPをどんな場面で使いましたか?
- 月に何件の請求処理を担当していましたか?
- 業務はどんな流れで進めていましたか?
- 一人で対応する時間もありますが大丈夫ですか?
- ファイリングや庶務業務も多いですが問題ありませんか?
- ご自身の仕事の進め方を教えてください。
- 当社ホームページをご覧になってどう感じましたか?
- 残業はどのくらい対応できますか?
- 通勤時間はどれくらいですか?
また最近ではあまりありませんが、世間話のような形でプライベートな質問をされる場合もあります。
「ご結婚は?」「お子さんは?」「どの辺にお住まい?」など・・・
答えづらい質問を受けたときは、笑顔で軽く流したり、同行の派遣会社の方に目で「助けて」と訴えたり、「業務には支障ありません」といった答え方で十分です。
派遣社員からの質問例
逆に、こちらから質問してもOKです。
むしろ、意欲や理解度を示す良いチャンスになります。
- 一日の流れを教えてください。
- この業務は何人で担当されていますか?
- 繁忙期はどの時期ですか?
- 残業はどのくらいありますか?
- お昼休憩の時間は決まっていますか?
「質問が特に思いつかない…」というときは、「特にありません」と答えても大丈夫です。
気になることがあれば、後で営業担当を通して確認できます。
職場見学は何分くらい?
多くの場合、30〜60分程度です。
短く終わる場合は業務内容が明確で、すぐに判断できるケース。
反対に1時間近くかかる場合は、より具体的な業務説明や条件確認が入ることもあります。
面談が長い=悪い印象、というわけではありません。
「仕事内容や環境について丁寧に確認してくれる企業」ほど時間がかかる傾向にあります。
職場見学の結果はいつわかる?
面談が終わると、やはり気になるのは結果ですよね。
結果の連絡は早いと当日〜翌日。
遅くても1週間以内には派遣会社から連絡が入ることが多いです。
ただし大手企業では、複数の派遣会社から面談を受けたあとに社内で選考・決裁を行うため、1週間以上かかることもあります。
もし1週間を過ぎても連絡がない場合は、営業担当に確認を入れてみましょう。
状況によっては次の案件に進む判断も大切です。
職場見学後のお礼メールは必要?

基本的に、派遣先企業へ直接お礼メールを送る必要はありません。
派遣社員は派遣会社を通しての雇用になるため、直接の連絡はかえってマナー違反になることもあります。
どうしてもお礼を伝えたい場合は、同行してくれた営業担当へ感謝を伝えましょう。
- 「本日はご同行ありがとうございました。○○さんがいてくださって安心して臨めました。」
このくらいの一言で十分丁寧です。
まとめ|不安は“事前準備”で小さくできる
職場見学は、たった30〜60分の短い時間で印象が決まる大切な場です。
流れを理解しておけば、焦ることなく自然に対応できます。
流れ:説明 → 経歴紹介 → 質問タイム
所要時間:30〜60分が目安
よくある質問:スキル・業務フロー・残業可否
結果連絡:当日〜1週間以内
少しの準備で「安心して臨める職場見学」に変わります。
次の面談が、あなたにぴったりの職場との出会いになりますように

















